以前、女の子向けの本は面白いということを書いたが、今回も再び、コテコテの女の子向けの本を紹介。
Strawberry Hill
Strawberry Hill
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見ての通り、タイトルといい、装丁といい、まさに「女の子の女の子による女の子のための本」という感じだ。しかし読むのは男の私(笑)。もっとも、読んでみると、そんなstrawberryな甘い話というわけではなく、ドロドロと言ったらちょっと大げさだが、複雑で微妙な女の子同士の人間関係を書いた作品だったりする。
主人公はユダヤ人の女の子。引っ越してきたStrawberry Hillの家の隣にはカトリックの同学年の女の子が住んでいて、仲良くなるが、ちょっと好きになりきれないところがある。一方、家の前には同じユダヤ系で同年齢の女の子がいるが、こちらはこちらで家庭に問題があり、父親は前科者、母親はだらしなく家をゴミだらけにしていて、女の子自身も、学校にちゃんと行っていないため、一学年下だったりする。
その家庭環境から隣の女の子に避けられている、その子と仲良くすると、隣の女の子との友情にヒビが入るので自分も避けたい。しかし、その子はなんとか一緒に遊ぼうとしてくる。しかも遊ぶと結構面白かったりするので、あまり邪険にもしたくない、、というような微妙な人間関係の中、さらに隣の女の子の大親友の大金持ちの子などが絡んできたりしていろいろと難しい問題が出てくる。
そんなこんなで基本的には平和な日常なのだが、対処しなくてはならないことはいろいろあって、それでストーリーが進んでいく。その中での主人公の心理描写、人間関係の海の泳ぎ方が興味深い。こういう日常での心理描写をたっぷり書くのは女の子向けの本ならではと思う(best friendは一人しかなれないとか、秘密の共有とか女の子はいろいろと面倒くさいなと思ったりもしたが)。
日常風景の描写、登場人物の情緒表現が豊かな本となると、やっぱり英語表現も日常会話で参考になるものが多くなる。表現を増やすには、変に難しい大人の小説や新聞を読んだり、単語集を暗記するより、こういった子供向けの本を読んだ方が効率がいいというのはこれまでに何度も言っているのでちょっとしつこいかもしれないが、改めてそう書きたくなる本だ。「こういう時はこう言えばいいんだ」という発見がたくさんあるのではないだろうか。
舞台は大恐慌のころなので百年近く前で、かなり昔の時代設定ではある(本自体は最近の作品である)が、人間は今も昔も本質的には大して変わらない理由で人を好きになったり嫌いになったりしているわけで、こういう話は時代の古さに関係なく今の時代の感覚で読める。
「面白い」と書いたが、この本にfun to readという言葉を使うのはちょっと違うと思う。子供向けではあるが(というか子供向けだからこそというべきか?)人間関係の難しいところをストレートに描き出す内容、参考になる英語表現の多さという点でinterestingという表現がまさにあてはまる本だ。
主人公はユダヤ人の女の子。引っ越してきたStrawberry Hillの家の隣にはカトリックの同学年の女の子が住んでいて、仲良くなるが、ちょっと好きになりきれないところがある。一方、家の前には同じユダヤ系で同年齢の女の子がいるが、こちらはこちらで家庭に問題があり、父親は前科者、母親はだらしなく家をゴミだらけにしていて、女の子自身も、学校にちゃんと行っていないため、一学年下だったりする。
その家庭環境から隣の女の子に避けられている、その子と仲良くすると、隣の女の子との友情にヒビが入るので自分も避けたい。しかし、その子はなんとか一緒に遊ぼうとしてくる。しかも遊ぶと結構面白かったりするので、あまり邪険にもしたくない、、というような微妙な人間関係の中、さらに隣の女の子の大親友の大金持ちの子などが絡んできたりしていろいろと難しい問題が出てくる。
そんなこんなで基本的には平和な日常なのだが、対処しなくてはならないことはいろいろあって、それでストーリーが進んでいく。その中での主人公の心理描写、人間関係の海の泳ぎ方が興味深い。こういう日常での心理描写をたっぷり書くのは女の子向けの本ならではと思う(best friendは一人しかなれないとか、秘密の共有とか女の子はいろいろと面倒くさいなと思ったりもしたが)。
日常風景の描写、登場人物の情緒表現が豊かな本となると、やっぱり英語表現も日常会話で参考になるものが多くなる。表現を増やすには、変に難しい大人の小説や新聞を読んだり、単語集を暗記するより、こういった子供向けの本を読んだ方が効率がいいというのはこれまでに何度も言っているのでちょっとしつこいかもしれないが、改めてそう書きたくなる本だ。「こういう時はこう言えばいいんだ」という発見がたくさんあるのではないだろうか。
舞台は大恐慌のころなので百年近く前で、かなり昔の時代設定ではある(本自体は最近の作品である)が、人間は今も昔も本質的には大して変わらない理由で人を好きになったり嫌いになったりしているわけで、こういう話は時代の古さに関係なく今の時代の感覚で読める。
「面白い」と書いたが、この本にfun to readという言葉を使うのはちょっと違うと思う。子供向けではあるが(というか子供向けだからこそというべきか?)人間関係の難しいところをストレートに描き出す内容、参考になる英語表現の多さという点でinterestingという表現がまさにあてはまる本だ。